下手の梅干し

また、梅を漬ける時期が近づいてきました。 昔、まだ私がほんの子供だった時分、6月になると庭先に梅が大きな竹ザルに干してありました。あの時代、子どもは学校から帰ると、うす暗くなるまで外で鬼ごっこや缶けり、縄跳びと走り回っていました。そんな時、遊びの合間に干した梅を盗んで口に入れ、また遊びを続け、水を飲むのです。今考えると、無意識のうちに暑さに負けないように、塩分と水分を摂っていたのかもしれません。 大人になって主婦になり、若いうちは梅干しを当然のようにスーパーや八百屋さんで買って、家族のお弁当やおにぎりに入れていました。しかし、最近、子どもたちも手が離れて、時間的にも余裕ができたので手作りしてみようと思いたちました。 出来た梅干しは一年間大事に食べようと意気込み、梅はLサイズの紀州南高梅を思い切って買い、調べたレシピどおりに漬けたのです。しかし、残念ながら皮が固い梅干しができてしまいました。 後でその原因を考えたのですが、よく熟した柔らかい梅を漬けなかったことが原因のようです。昔は、シワシワの硬い梅干しを平気で食べていましたが、最近、売られている梅は皮や果肉が軟らかくて美味しい梅です。軟らかくて塩分が低い梅干しが現代のトレンドです。だから皮が固いのはとてもがっかりしました。 でも、その梅を粗末にすることはできません。いろいろ考えました。まずお湯でゆでてみました。茹でることによって塩分も抜けましたが、香りも抜けてなかなか柔らかくならず、今一つでした。 その他、梅をご飯に入れて炊きました。梅ご飯です。これはご飯に香りが付いて以外に成功。 その次の手は、梅干しを電子レンジで乾燥させてふりかけにしてみました。これはきれいなピンク色で味もよく成功でした。 もちろんできた梅酢は大根や茗荷を漬け込んで美味しくできました。 梅干しは漬け始めたら、3年は続けないといけないという教えもあるそうなので失敗を恐れず、今年もトライしてみたいと思っています。

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